本要約

【本要約】心に刺さる「物語」の力

2022年2月18日

物語を制する者は人生を制することができる。なぜなら物語(ストーリー)は人の行動を変えさせることができるから。
つまり「ストーリーの伝え方」をマスターすれば人生が変わります。
人は「物語、お話しが大好き」なのに、人に伝えるときには「情報」ばかり伝えてしまいがち。
例えば入試の面接やプロポーズ、歌を例に見てみましょう。
情報→「私の得意な科目は~~資格は~~部活は~~長所は~~性格は~~」
物語→「私はずっと表情を無くしていたが、無理やり連れてこられた学園祭で先輩たちの笑顔を見て、気づけば自分も笑っていた・・・この学校の先輩たちと一緒に学びたいと思いました」
情報→「私の学歴は~~身長は~~年収は~~資産は~~健康状態は~~、ちなみにこの指輪は50万円、結婚してください!」
物語→「3年前この場所で君と出会った時に、君からの一言で自分の弱さに気づいた。つたない僕のデートの中で君を知っていく度に、これからの人生も君と一緒に乗り越えて行きたいと心から思った。結婚してください!」
情報→「3万円のギターで、3時間かけて作った曲です、聞いてください」
物語→「次の新曲は・・去年仲の悪かったオヤジが死んだ時、本当はオヤジが好きだったんだと気づいた瞬間に湧いてきた曲です。命日の今日、この曲だけは自分の為の曲だけと聞いてください」
「情報」と「物語」、どちらが心が動かされるでしょうか?
※本記事は書籍以外に「中田敦彦のYouTube大学」も参考にしています。

3つのチェックポイント

人は余程でないと行動を変えることはないが、3つのチェックポイントを通れば、人は行動を変える。
この3つのチェックポイントを「スムーズ」に抑えるのが「物語」。
①注意を引く事
「こんな寒い冬の日に笑いながら死んでいった男の話なのですが・・・」
「この学校に5年前死神と呼ばれた生徒の話です・・・」
②感化させ→行動させる
「この曲は~~~」→「聞きたい」
「この商品は~~~」→「買いたい」
③持続力がある
「物語」は記憶に残りやすい。みんな昔話や映画、マンガは覚えている。一度感化されると持続され長期ファンになりやすい。

ストーリーの作り方

①共感できる主人公(※等身大である事)
「平々凡々に暮らしてきたが、ある日突然とんでもない出来事が~~」
「平凡な高校生が、ある日突然・・指を食べたら呪力が宿って~~」
「平凡な中学生が、ある日突然オヤジに呼ばれて巨大決戦兵器に乗れと言われて~~」
✖共感できない→「オレは超能力を持つアメリカ大統領のマッケンジーだ!」

②本音の感情を赤裸々に(苦悩と葛藤がベスト)
「父さん!何でボクがエバに乗らなきゃいけないんだ!」「逃げちゃだめだ」
✖普通にこなす「何とか普通に乗れそうです」「皆とも仲良くやってけそうです」

③ディティール、リアリティ
③ー1シーンのディテール
均等に話すのではなくシーンにフォーカスする(生放送ではなくダイジェスト版、スローモーション)
③ー2キャラクターのディテール(親しみやすくするためのディテール)
ネコ型ロボット→好物はどら焼き、押し入れで寝る、ネズミが苦手

ストーリーの構成(組み立て方)

構成は「日常」→「爆発」→「新日常」の流れがベスト。
「平凡な普通の小学生」→「机の中から未来のロボが」「未来に帰っていったが、成長や変化があった」
「ケンカばかりのヤンキー」→「バスケを好きになる」「自信を持ち人生に向き合うようになった」
「爆発」だけ伝えてるのがニュース。
ニュース→「本日雪の影響でバスが遅れました」
物語→「宝塚の試験に2回落ちたが、今回は先生からも大丈夫と言われてバスに乗り込んだ女生徒・・・」
ニュースの前に「日常」が入るだけで物語になる。

ストーリーは4種類

ストーリーには種類があり、目的や誰に向けて話すかで内容を変える。
①商品ストーリー(情報より人物)
「この野菜は私が作りました」は野菜うんちく情報より「どんな人がどんな想いで作ったか」人物にフォーカス。
②創業者ストーリー(信頼アップ・差別化)
投資家やに対して訴えたり、会社やブランド事体を好きにさせる為のストーリー。
どんな人がどんな想いで作ったのか、何を解決するために生まれたモノか。
「創業者ストーリー」と「商品ストーリー」の両軸で人はかなりの興味を持つ。
③目的ストーリー(チーム力アップ)
仲間に向けて発信するもの。何の為にやっているのか?叶えたいミッションは何か?を共有してチーム力をアップさせるという役割を担います。
④客物ストーリー(逆側の商品物語)
発信者側の話だけでなく、実際に使った、体験した側のお客ストーリーがあると両サイドからのアプローチができる。

誰にもストーリーはある!掘り下げ方3ポイント

「自分には輝かしい過去や印象的で運命的な出来事どない、平々凡々な人間です」という方、大丈夫です!物語は誰にでもあります!例え自分が平凡で臆病で何もエピソードが無く、相手が元暴走族で山の頂上で決戦した人と話す場合でも「相手にとっては異世界の話」。沖縄で普通に暮らす人にとって、知床で暮らす人の日常は異世界の話。異世界の人にとっては経験ができない物語(ストーリー)。普通の人でも必ず物語がたくさん埋蔵されている。
普通の人が物語を掘り出す方法は3つ。
①初体験
何事においても初めてやる事には感動やターニングポイントが詰まっている。
②よく聞かれる事
よく聞かれる=人が興味を持っている事。
③持論
「〇〇な時は△△しない」「自分はこう思う」などは、過去の経験がきっかけなので、持論の裏には必ずストーリーが隠れている。

まとめ

誰もが「物語」を聞きたいのに、話し手になると「情報」ばかり話してしまいます。
そこで一つの型だけ覚えておきましょう。型とは「ビフォー」と「アフター」
話をするときは「前は△だったけど→今は◯」という話し方だけで、かんたんに物語になります。
ビフォーアフターの間の「爆発」は忘れても飛ばしても、必ず聞き手側が「何があったの?知りたい!」と質問してくれるので、自然に物語が完成するのでオススメです。

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