マーケティング

ミクロ分析(PPM分析)どの事業に集中するか?

2023年1月15日

マーケティングはR(調査)→STP分析→MM(4P分析)→I(実施)→C(管理)のプロセスで行いますが、最初の「調査」ではマクロ(鳥の目)とミクロ(虫の目)の2つの視点から調査します。

鳥の目は広く遠くまで見渡せますが、近くの足元も見ないと転んでしまうので2つの視点が必要です。
今回はミクロ分析の中で「どの事業を取捨選択するか?」明らかになる「PPM分析」について解説していきます。

PPM分析とは

PPM分析はProduct Portfolio Management(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の省略で、これからどんな事業を展開するか?取捨選択するためのフレームワークです。


Product(プロダクト)=製品・事業
Portfolio (ポートフォリオ)=組み合わせ
Management(マネジメント)=管理
直訳すると「製品・事業の組み合わせを管理する」になりますが、具体的には自社の事業を
1将来性(成長率)今はキビシくても成長性があり将来的に儲ける可能性があるか?
2儲かり度(マーケットシェア)市場の自社割合が大きく、影響力あり儲けが高いか?
この2つの視点から、事業を4つのグループに分類します。
①花形(以前は悪かったが、今は儲かっており将来性もある)
②金のなる木(将来性は低いが、安定し儲かっている)
③問題児(将来性は高いが、儲かっていない)
④負け犬(将来性もなく、儲かってもいない)
この分類により、
「今はキビシイが、頑張れば儲かりそう」→投資する
「将来性もなく、儲けも薄いなぁ」→撤退する(縮小する)
など、これからどんな何に資源(人・モノ・金・時間)を投入すれば良いか?見える化できます。

4つのグループに分類

2つの視点と4つのグループに分類することで「これから何をするべきか?」を決断するためにPPM分析を行います。
①花形(以前は悪かったが、今は儲かっており将来性もある)
儲かる!将来性ある!で言うこと無しですが、こんな美味しい分野を競合他社が黙っている筈ありません。競合に敗れると「問題児」に変わるので、注意が必要です。
②金のなる木(将来性は低いが、安定し儲かっている)
競合に勝ちシェアも抑えたので将来的な伸びはなくなりましたが、何もしなくても儲かる「金のなる木」です。しかし放置しすぎると「負け犬」に変わるので、注意が必要です。
③問題児(将来性は高いが、儲かっていない)
今はキビシく儲からないも将来性がある分野です。この分野は悩ましく、「将来性あるので、何とか儲かれないか?」または「儲からないので即やめる!」のいずれかで頭を抱えることから「問題児」と言われます。
④負け犬(将来性もなく、儲かってもいない)
今もダメで将来的に儲かる可能性も低いので、スグにでも徹底すべき分野です。

以上4つのグループに分類して見える化することで、冷静に客観的に判断することができます。

まとめ

PPM分析はProduct Portfolio Management(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の省略で、「これから何をすべきか?どこに集中し何を捨てるか?取捨選択できるフレームワークです。
手法は1将来性(成長率)2儲かり度(マーケットシェア)、2つの視点から①花形②金のなる木③問題児④負け犬の4つのグループに分類して分析し、判断します。
限りある資源(人・モノ・金・時間)の中で「何をすべきか?」決断するのに最適なフレームワークです。

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