最近USBメモリと同じ見た目のSSD(Solid State Drive)(ソリッド・ステート・ドライブ)が出てきました。同じ形で使い方も似てるのに、どこがUSBメモリと何が違うの?そもそもSSDとHDDとの違いも知りたい!という方に、わかりやすく図解で説明していきます。
SSDとはメモリー(記憶媒体)です
以前の記事でPC(パソコン)用語について解説しました。
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【IT用語】PC(パソコン)用語について
ここでハードウエアの種類(役割)として、ストレージ(保管する本棚)とメモリー(作業する机)を解説しましたが、SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)もメモリーと同じ仲間、記憶媒体です。
正式には「NANDフラッシュメモリー」と呼ばれ、データの読み書きができる記憶媒体です。データを一瞬に記録し消去でできることから、カメラのフラッシュをイメージして「フラッシュメモリー」と名付けられました。
またUSBメモリーやSDカードにも同じ「NANDフラッシュメモリー」が使われているので、SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)もUSBメモリーもSDカードも同じ素材で作られています。
同じ素材なのになんで呼び方が違うのでしょうか?
SSDとUSBメモリーの違いは何?
SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)もUSBメモカードも同じ「NANDフラッシュメモリー」ですが、違いは「NANDフラッシュメモリー」の数です。USBメモリーは基本1枚ですがSSDには中に数枚入っているのでUSBメモリーよりお大容量です(その分、高額に)。そして用途が違ってきます。
USBメモリーの場合、デスクトップパソコン⇔ノートパソコンや、自宅パソコンから別のパソコンなど、違うパソコン間でデータをやり取りする想定です。頻繁な抜き挿しを行うのが前提で、パソコンに接続すると「リムーバブルディスク」(外部の記憶媒体)として認識されます。
これに対しSSDは頻繁に抜き挿しするのではなく、ストレージ(保管する本棚)の容量拡張が前提で、パソコンに接続すると「ローカルディスク」として認識されます。
つまりSSDとは、本当はメモリー(作業する机)なのにストレージ(保管する本棚)の役まで進出しきた存在なのです。
SSDはHHDの役目を奪う?
パソコンにおけるストレージ(保管する本棚)の役割りを長年HDD(ハード・ディスク・ドライブ)が担ってきました。大容量のデータを長期保存するのに適しているため、これまで広く普及してきました。
HDDの仕組みは中のプラッタ(磁性体の円盤)が複数回転し、磁気ヘッドで読み書きする仕組みです。しかしこの「回転」が動作音(回転音)や発熱の原因んとなり、衝撃にも弱いため、持ち運びには不向きでした。
そこで(作業する机)だったメモリーをHDDの役割りまで発展させたの「SSD」です。特にノートパソコンはHDDからSSDにより、高速化、軽量化、消費電力低減を実現しました。
このようにデメリット「寿命が短い、容量比で高額」より得るメリットが大きく、一気にノートパソコンに広がりました。
メリット
・書き込み速度が超高速(フラッシュ!)・小型(コンパクト)・振動や衝撃に強い・回転音(動作音)が無く静か・発熱や消費電力が少ない
デメリット
・寿命が短く長期保存に向かない・記憶容量に対して高額
まとめ
SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)はSDカードやUSBメモリと同じメモリー(NANDフラッシュメモリー)の仲間ですが、SSDは長年ストレージ(保管する本棚)を担ってきたHDD(ハード・ディスク・ドライブ)の役まで範囲を広げた「超進化型メモリー」と言えます。