最近5G(ファイブジー)ってコトバを良く聞きますが、いったい何のコトでしょう?「5Gプラン」やWIFIで「2Gと5G」など、似たようなコトバもあるので混乱しますよね?
そこで5Gについてわかりやすく解説していきます。
5Gとは?
5G(ファイブジー)は「5th Generation」の略で、携帯電話の第5世代目の通信システムのことです。
この第5世代目の通信システムにより、4Gから一気に20倍の速度で、大容量でも遅延なく瞬時に多数同時接続が可能になり、自動運転や遠隔医療、IoT化(家電などモノとネットが接続する世界)など、単に携帯電話やスマホ以上の活躍が期待されるバージョン5の通信システムです。
●携帯料金の「5GB」や「50GB」プランなどの「GB」はギガバイトといい、データ容量の単位。
●WIFIの「2G」や「5G」の表示はGHz(ギガヘルツ)といい、周波数の単位。
では移動用の電話からスタートした1Gから振り返ってみましょう。
移動通信システムの歴史
「1G」ショルダーホン誕生!(アナログ無線)
今やお笑いのネタとして登場する「ショルダーホン」は1985年に誕生しました。元々は車に装着された電話を持ち運べるように改良したのが「ショルダーフォン」ですが、当時はバッテリーが大きかったので、カバンほどの大きさでしたが、日本の町工場の職人技術でバッテリーパックがどんどん小さくなっていき、手のひらサイズにまで進化していきます。
この1Gですが、音声を電波に変換するアナログ方式なので音声通話のみで、通信距離や音にも問題があったため、デジタル方式への開発が進みました。
「2G」携帯電話が普及!デジタル化でメール・インターネットが身近に
1993年に登場した2世代目の通信システム。アナログからデジタル通信へ変わったことで、メールやインターネット接続が可能になります。1999年にNTTドコモ「iモード」が登場し、KDDI(DDIセルラーグループ)は「EZweb」、ソフトバンクの前身(J-フォン)からは「J-スカイ」が登場しました。
ここからデータ通信がより日常的になったことから、高速通信のニーズが高まります。
「3G」携帯電話(ガラケー)からスマホへ!世界標準の高速通信規格
1G、2Gまでの通信システムは、各国別に技術開発が進められたため、現在のように世界のどこでも使えるという訳ではありませんでした。そこで国際通信規格にしたのが「3G」です。
そして2008年ソフトバンクから「iPhone 3G」を発売され、スマートフォンが次第に普及し、益々インターネットへの大容量、高速接続が求められるようになります。
「4G」スマホで動画やモバゲー!高速大容量化通信規格
従来の携帯電話(通話)からスマートフォンが激増し、動画視聴やアプリ、モバイルゲームなど、通信速度の高速化や大容量化が求められ、一気に最大受信速度が引き上げられました。
5Gのすごさ
4Gまでは携帯やスマホなどモバイル用の通信技術でしたが、5Gでは「社会を支える」通信技術となり、あらゆるものが高速に大容量に多数同時に接続される「IoT」を想定されています。
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【IT用語】IoTとは?
5Gポイント①:高速大容量
従来の数個のアンテナから一気に数十~数百とアンテナ数の多い「Massive MIMO」で、各端末にデータ送信を割り当てることができるようになりました。さらに「ビームフォーミング」という、電波を特定の方向へ集中的に発射する技術を組み合わせることで、電波の強度を上げ、遠距離まで高速通信が可能となりました。
5Gポイント②:高信頼・低遅延通信
これまでの通信では、デバイス→基地局→インターネット→クラウドサーバーにアクセスし、逆の流れでダウンロードする「クラウドコンピューティング」が主流ですが、「エッジコンピューティング」では一部の処理を周辺に配置されたサーバーで行い、必要なデータのみクラウドに送信することで、不要な通信を避け通信遅延や全体の負荷を低減できるようになりました。
5Gポイント③:多数同時接続
これまでデバイス→基地局の通信には、基地局が事前許可(グラント)を発行し、デバイスは許可された後にデータを送信していましたが「グラント・フリー」技術により、基地局の事前許可なしにデータ送信できるようになりました。これによりスマホだけでなく、家電やカメラ、センサーなど身の回りの機器がネットワークに常時接続できるようになりました。
まとめ
5G(Generation)は、1Gからはじまった通信システムの第5世代目の移動通信システムです。5Gが普及することで、IoT(Internet of Things)という家電や自動車など「モノのインターネット」が加速されます。
大きくは3つ、①「高速大容量通信」②「超高信頼・低遅延」③「同時多数接続できる」がポイントです。